脱・不幸恋愛体質

―――バンッ


「大丈夫、あい……って、あれ?お邪魔だったかな?!」


思いっきり開けられたドアのところには、彩乃と翔君が立っていた。


「なっ…そんな訳ないじゃん!」


私がジタバタしながら否定するのを、嬉しそうな顔をしながら見ている彩乃は


「だって、仲良く手を繋いでるからさ」


手……?


!!!!!


視線を落としたその先には、水の中で蓮に押さえつけられている右手が目に入った。

確かに、見ようによったらそう見えるかもね。

蓮も同じ事を思ったらしく、パッと手を放すと自分のジーパンで手を拭きながら、ドアの近くにいる翔君に


「翔、後は任せたからな」


そう言うと、勢い良く部屋から出て行った。

翔君は苦笑いしながら私の傍に来ると


「全くあいつは…素直じゃないんだから」


なんて言いながら私の顔を見ていた。

翔君が言ってる意味は良く分からなかったけど、見つめられてウットリする私。


はい、完全にときめいています。

多分、真っ赤です。

胸キュンです。


そんな事を知ってか知らずか、翔君は至って普通に救急箱を探している。


そんな私の姿を見た彩乃は


「愛莉も色々と罪な奴だね~~」


そい耳元で話すと、部屋から出て行ってしまった。


罪な奴って……


翔君の顔を楽しむ位良いじゃない。

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