彼女の恋~小指の赤い糸~
「イヤですっ。
このまま帰ります。離して下さいっ」
「中島さんこっちを向いて。
このまま、すれ違いたくない。
頼むから、拒否するな……」
主任の声が耳に聞こえて来たけど、ずっと下を向いたままでいた。
「はぁ」
主任はため息を一つ吐いて直ぐに強引に掴んでいる私の腕を引っ張ってベッドに逆戻りしてしまった。
「……っ」
私をベッドに座らせて自分は膝をついて視線が合う位置から私をじっと見ている。
「中島さん、ちゃんと話しをしよう」
否定の言葉を言う代わりに、そっぽを向いた。
「分かった。
じゃあ、そのままでいいから聞いてくれ……。
中島さんの事はちゃんと信じてる」
「嘘っ。
どうせ私を信用なんてしてないんでしょ?
主任を好きだって言った言葉も信じてくれてない……」