彼女の恋~小指の赤い糸~
「お風呂に入りたいし着替えたいんでアパートに帰ろうかと」
「俺と一晩過ごしたのに課長のところに戻るつもり?」
そんなに慌てて帰らなくても、いいだろう?
本当はこのまま、ずっと彼女を腕の中に閉じ込めておきたい。
「課長に会いには行きません。
アパートに帰って着替えをしたいんです。
今日はとにかく、帰ります」
「嫌だ!!
いいって言うまで外に出るのは禁止!!」
「何なんですか、禁止って?
それに『嫌だ』って……。
聞き分けのない子供じゃないんですよ」
「とにかく、ダメなものはダメなんだ!!」
つい大きな声を出してしまい彼女を見ると。
くしゃっと歪めた顔で泣きそうになっている中島さんがいて……。