彼女の恋~小指の赤い糸~




車の中で私はある事をずっと考えていた。
課長が帰って来る。月曜日から会わないといけない。


さっき私の携帯電話のメールを見たはずの主任は何も言わずに私に車に乗るように言っただけだった。



「主任、送ってもらってすみませんでした」


車がアパートの駐車場に止まり降りようとしたら。


「これからアパートに寄らせてくれないかな?」


「えっ?でも……」

迷っているうちに運転席から降りた主任は助手席側のドアを開けた。
いつの間にかシートベルトが外されていて車から降ろされた。


「行こうか」


私はまだ「どうぞ」とは返事をしてないんですけど……。


部屋には映画に行く前に曇ってて雨が降るとまずいと思ってベランダから室内に移した干しっぱなしの洗濯物だってあるし……。



< 193 / 235 >

この作品をシェア

pagetop