恋するほど   熱くなる
私はしばらくして目が覚めた。

「気がついた?」

さっきの男性だった。

「すみません。私、貧血を起こしてしまって。」

「ここは駅員室だよ。大丈夫?顔が真っ青だ。」

「ありがとうございました。あなたが運んでくださったのですか?」

「平気?いつもそうなの?」

「いえ、今日はちょっと体調が悪くて。」

「立てる?」

「はい。」

「家はどこ?」

「〇〇です。」

「そう、じゃあ僕が送ろう。」

「いえ、大丈夫です。私鉄で二つ目ですから。」

「遠慮しなくてもいいよ。君に話があるんだ。」

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