恋するほど   熱くなる
γ.不純なライター
荒木マネージャーは私にオフをくれた。

しかも五日間も。

自由だ。

一日中部屋にこもって好きなことを書ける。

「美莉、オフの時はプライベートだ。だが公衆の面前ではプライベートもクソもなくなる。君のことだからたぶん部屋にこもり切りだと思うが。」

「どうしてわかるんですか?」

「君のことなら何でもわかるよ。」

私は本当かしら?

と思った。

荒木さんは私がまだ処女だということも知っているのかしら?

「一つだけ注意しておこう。くれぐれも睡眠不足にならないように。夢中で書いていて朝になっていた、なんてことになっていたら。」

「なっていたら?何かしら?」

「おしおきだよ。わかった?」

荒木さんのおしおきっていったいどんなことかしら?

と思った。

そう言われてドキドキもした。

私ってなんて不純なのかしら?

処女だから?

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