さみしがりやのホットミルク
さっきまで彼女が履いていたのは、いわゆるスキニージーンズというやつで。
だけどそれにはべったり、さっきぶつかった子どもの持っていたアイスがついたもんだから……着替えも兼ねて、佳柄は服を買ってくると言っていた。
そして今現在、会計を終えて着替えを済ませた彼女が履いているのは、ショート丈の淡い水色のジーンズ。
つい先ほどまでは隠されていた彼女の白い足が、今では惜しげもなく晒されていて。
突然の、その露出度の変化に。なんとなく、気恥ずかしい気持ちになってしまったのだ。
「……ねえ、オミくん、やっぱりなんかあったの?」
「……なんもねーって、」
目を合わそうとしない俺をやはり不審に思うらしく、佳柄がこちらの顔を覗きこもうとしてくる。
好奇心が旺盛な彼女に、こっそり心の中で舌打ちをした。
……ほんとは。昨日だって、見ないようにしてた。
短い丈の部屋着から、しなやかに伸びる白い足だとか、細い手首とか。
だけど──この子のことを、そういう目で見ちゃだめだ。言うなれば彼女は、自分にとって恩人のような人なのだから。
……そうは、思うのに……どうしたって、意識して、しまう。
ふわりと揺れる、その髪に。
無邪気に笑う、その顔に。
つい、手を伸ばしそうになってしまう。
だけどそれにはべったり、さっきぶつかった子どもの持っていたアイスがついたもんだから……着替えも兼ねて、佳柄は服を買ってくると言っていた。
そして今現在、会計を終えて着替えを済ませた彼女が履いているのは、ショート丈の淡い水色のジーンズ。
つい先ほどまでは隠されていた彼女の白い足が、今では惜しげもなく晒されていて。
突然の、その露出度の変化に。なんとなく、気恥ずかしい気持ちになってしまったのだ。
「……ねえ、オミくん、やっぱりなんかあったの?」
「……なんもねーって、」
目を合わそうとしない俺をやはり不審に思うらしく、佳柄がこちらの顔を覗きこもうとしてくる。
好奇心が旺盛な彼女に、こっそり心の中で舌打ちをした。
……ほんとは。昨日だって、見ないようにしてた。
短い丈の部屋着から、しなやかに伸びる白い足だとか、細い手首とか。
だけど──この子のことを、そういう目で見ちゃだめだ。言うなれば彼女は、自分にとって恩人のような人なのだから。
……そうは、思うのに……どうしたって、意識して、しまう。
ふわりと揺れる、その髪に。
無邪気に笑う、その顔に。
つい、手を伸ばしそうになってしまう。