やばい、可愛すぎ。
「ほかに何か欲しいものあった?」
私がそう聞くと、皐月くんはしばらく視線を上に下にしたあと、
「……別に、何も、ない」
そっけなく、返した後ふいっと向こうを向いてしまった。……どうしたんだろう?
部屋を出て、階段を下りるとちょうど皐月くんの服を着た、高梨くんが頭を拭いているところにでくわした。
「あ、いい湯でしたー貸してくれてありがとう」
「こっちのほうこそ、いきなりお呼びしてしまって……本当に、助かりました」
私がそういって頭を下げると、困ったように頭を掻きながら、
「いやいやそんなに頭を下げないでよ、同い年なんだしさ」
「……ありがとう」
ゆっくり頭を上げると、もう一度高梨くんがにへへと、小さく笑った。
その優しげな笑みに、私の震えも少しだけ収まったような気がした。