やばい、可愛すぎ。

「……ゆ、りいる……?」


「ん?」


私が返事をすると、皐月くんは引っ張っていた服をさらに強く握って、言う。


「……かってに、いなくなったり……しないで」


「しないよ」


「そばに、いて」


「うん、いるよ。皐月くんが安心するまで……ずっといる」


「……ほんと……?」


「うん、本当に。だから皐月くんは早く風邪を治して元気になって?」


私がそういうと、皐月くんは小さく頷いて───やがて、すうすうとゆっくり規則正しい寝息が聞こえてきた。


しばらく、そうして目を閉じていたけれどやがて、雨の音が鳴りやんできたときに、

そっと開いている方の手で───ゆっくり、ゆっくり息を吸い込みながら、おでこに手を当てた。


じんわりと、温かな熱が私の冷たいに手に伝わってくる。


「……うん、ちょっと下がったかな」



< 278 / 514 >

この作品をシェア

pagetop