やばい、可愛すぎ。


「なんて言われたの?」


「……」


すきだって、言ったのは嘘だと。

私の男性恐怖症が治ったら、もう近寄らないと。


水瀬くんの言葉で、私の頭の中に皐月くんに言われたことが蘇って。


痛い、痛い、いたい……っ。


じんわり、と熱いものがこみ上げてきて。


痛い、痛い、痛い。


皐月くんに、好きって言いたかったのに。

好きって、言って、気持ちを伝えたかったのに───そんなことを、言われて、言えない、言えるわけが、ない。


視界が、にじむ。もう、こらえきれなくなって、私は両腕を組んで、目の上に押し当てた。

手のひらだけじゃ、この顔見られそうで。



「ぁ、うぅうううっく、ぅう……っ」



皐月くんが、好き。

すき、好き、好き……っ。



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