ニセモノ×初恋=??
だが。



「各務さん、食べさせてよ」


無邪気な笑顔でのお願いは、さらに追加された。


―――つまり、あーんとしろってことか?


児玉くんの顔と皿を見比べ。

少し考えたのちに、児玉くんの皿に乗っているスプーンに手を伸ばす。


「そのままでいいよ」

伸ばした手は遮られ、私のスプーンの方へ戻された。


―――本人が気にしないならいっか。


私は自分のスプーンにチャーハンを乗せて、

「はい」

と児玉くんの口へ運んだ。

「あーん」

無防備にぱかっ、と口をあける児玉くん。



―――ヤバい、可愛い、かわいすぎる!!



雛鳥みたいに無防備で、学校にいるときの児玉くんからは想像つかない姿が可愛すぎた。

さらに、

「やば……凄いうまい…」

ともぐもぐする姿もかわいい。


―――私の方がヤバいです!!


頭の中に、『萌え~』という言葉が突き抜けていく。

決して、イケメン好きというわけではないつもりだったが、これは可愛いと思わざるを得なかった。



そんな心境を読み取られないよう、平然を装ってみたが、結局は、そのままのせられて、1口ではなく数口あげ続けた。


「お礼に最後は俺が食べさせてあげる」

ふと、児玉くんが私の手元から皿をとった。


「え?」

「はい、あーん」

最後の1口をスプーンに乗せ、私の口元へ近付ける。

断るのも変な気がして、とりあえず素直に食べさせてもらった。


満足そうにニコニコして見ていた児玉くんだったが、私が飲み込んだのを見届けると。




「間接キス」




と突然呟いた。




「ぶっ!!」

児玉くんの発言に、思わずお茶を吹き出しそうになる。
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