ニセモノ×初恋=??
二階堂さんにそう言うと、顔を上げ、涙を浮かべた目で私を見る。

「じゃあ、別れていただけますか?」

「それは………」

返事に困ってしまった。

児玉くんの携帯を壊してしまった弁償のかわりに、今のニセモノの彼女役をしているわけで。

児玉くんから提案された条件だったから、勝手に辞めていいのか…。

「……児玉くんと相談…」

「やめてください!!」

途中まで言いかけたのを遮られる。

あまりの口調の強さにビックリしていると、

「樹とは昨日、きちんと話しました。樹はそんな関係じゃないって、私とのことを真剣に考えてるって言ってました!」

捲し立てるように続ける。

「だからお願いです、各務さんの方から別れてください!」

「………」

「樹は優しい人だから、各務さんに気を使ってるんです。きっと、自分からは言えないから、各務さんの方からお願いします!!」

「…………」

言葉が、出なかった。

色々と衝撃的過ぎて。

頭がついていかない。




ようやく絞り出した言葉は、

「……児玉くんのお父さん、お医者さんだったんだ…」

だった……。

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