ニセモノ×初恋=??
「………」

「………」

そのあとは何か考え込んでいて。

どう声かけようか迷ってしまい、私まで黙ってしまう。



だが、

「でもさ」

ようやく口を開いた田神くん。

「何?」

「沙菜ちゃんが、樹を好きだというのは、俺の勘違いじゃないと思うんだけど」

などと言い出すもんだから、

「うぇっ!?」

妙な声を出してしまう。

「え、な、何で!?」

「……何ででも」

「答えになってないんだけど!!」

「沙菜ちゃん、動揺しすぎ」

私がムキになってしまったせいで墓穴を掘ってるらしく、少し笑われてしまう。

それが面白くなくてむくれてみせると、

「ごめんごめん」

と謝ってきた。

その顔を見てたら、毒気を抜かれてしまって。

「イケメンて得だねー。怒る気失せちゃった」

脱力して、ベンチの背もたれに体を預けた。

「俺のこと?ありがとう」

にっこりと笑う。

そして真剣な顔して、

「けど、沙菜ちゃん、本気で樹と話してみた方がいいよ。いろいろと、勘違いしたりしてると思う。薫ちゃんに騙されてたこともあるだろうし」

と言われた。

それに対して、

「……うん……」

と返事をするのが精一杯だった。
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