欲張りでいーでしょ!!!
衝撃の過去
『覚えててくれたんだ?忍』
ドクンッ
伊織の不思議な表情が降り掛かる
『伊織なのか...?』
『うん。久しぶり』
伊織、あのお嬢様口調はどこへ...!?
『名前の漢字教えてなかったからね。
気付かなかったでしょ?』
『同姓同名だと思ってた。...』
ドクンッ
『気付いてよ...。付き合ってたんだから。』
衝撃の一言。
付き合ってたんだから。?
『それは...昔のことだろ!
それに、俺には紗羅がいる。』
『紗羅ちゃんは良い人だもん。
それはしょうがないよ...。でも、あの
思い出は消せないよ...!!』
ムカッ
『ちょっと、聞いてれば...何してるわけ?』
ムカついて乱入してしまった
『紗羅!!!』『紗羅ちゃん!』
『へぇ。2人付き合ってたんだぁ?』
『誤解だっつーの!!!』
『何が誤解なのよ!?』
『そ、それは...///』
な、...顔赤くしちゃって!!
『忍の馬鹿馬鹿馬ー鹿!!!』
こっちの気持ちも...
『少しは考えてよ...』
ポタッ
私の涙がこぼれ落ちた瞬間
バシッ
『彼女泣かせるとか、最低なとこは変わってないね?本当に最低!』
『い...伊織...!?』
イキナリ伊織が平手打ちで忍を叩いた
『紗羅ちゃん、大丈夫?』
『だ、大丈夫って...忍が...』
『いい加減にしろよ!伊織ッッ』
忍はキレまくり。
『お兄ちゃん、そんなんだから紗羅ちゃん
泣いてるんだよ?』
は?
『お...お兄ちゃん...?』
『言ってもいいよね?
私達、父親違いの兄弟なんだよね!』
は...?
『椎名 伊織。俺の父親違いの妹。俺の母親とその浮気相手に出来た一人娘。その浮気相手が再婚して、伊織はここに引っ越してきた...ってとこかな?』
『そのとうりです☆小学校の時、母親が浮気してて子供がいるとも知らずに、お兄ちゃんが私に告白してきたの☆それで、私は知らないふりして付き合ってたんです☆』
『...ぅおい、そこはいらない』
『彼女に勘違いされたままでいいの?父親違いとは言っても、妹と付き合ってたなーんて』
『ち、ちょっと...待って』
頭が混乱しすぎておかしくなりそう
『ま、まとめると...?』
『まとめると...。忍お兄ちゃんは私と父親違いの兄弟です☆あ、ここに来て惚れたって言うのは本当だよ!眼鏡掛けてなくて忍お兄ちゃんって分かんなかったし...。そんで、小学校のとき、兄弟だとも知らずに私に告白してきて、それで付き合ってたわけ☆まぁ、兄弟ってばれた瞬間フラれたけどね?』
う、うそ...。
『ごめん...紗羅。///』
『紗羅ちゃん、私も言わなくてごめんね。
お兄ちゃんが本当に紗羅ちゃんのこと大事に出来るかどうか、見たかったの』
まだ、信じ切れてないけど...
兄弟...なら一安心...ホッ
『忍、...妹と付き合ってたんだねー。』
私が笑うと
『別にいいだろ...///』
仲直り、いつの間にか出来てた...良かった...!
『って、あれ?伊織は...?』
いつの間にか、伊織も消えてた
伊織side
コツン コツンッ コツンッ
『お兄ちゃん、
本当にカッコ良くなっちゃって...!』
ピラッ
私は幼い時、少しだけ 親戚の子 としてお兄ちゃんに会ったころの写真を見た
『全く...分かってないなぁ』
小学校の時、知ってたなら嘘でも、普通お兄ちゃんとなんて付き合わないよ。
それでも、付き合ったのはー......
本気で惚れてたからに決まってるのにね
『私も良い人見つけます!!!』
お兄ちゃんを騙すために慣らせたお嬢様口調が 治る頃にはー...新しい恋ができるかな。