愛というキモチのカタチ。
羨ましいのはアタシの方。


みんな自立していて、凛としていて綺麗で。


アタシなんてちんくしゃでいいとこなんて元気しかなくて。
おっぱい小さいし色気は皆無だし。

…考えてたら凹んできた。


「さ、出来た!お姫様ね、このはさん。」


見上げた鏡には色鮮やかな浴衣姿の自分が居て。


「さすがにうなじはマズイからコンシーラーで消したわ、気にしなくて大丈夫よ!
羨ましいー、あたしも圭に迫っちゃおうかしら。」


ウキウキしている、と言った方が当てはまる様子の香織の服をツンツン、と引く。

「ありがとうございます…あの…アタシ…」


自分に自信がないのは昔からだ。

でも彬の側に居たいと望んだのは自分だ。

どうしたらいいのだろうか。
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