セカンドデビュー【完】
「……倖太はほんと、優しいよね。いい子って倖太みたいなのをいうんだよね」

物分りが良すぎて、うんざりする。
何歳まで『いい子』でいるつもりなんだよ。

そんな言葉が聞きたいんじゃない。


さすがにむっとした僕の態度に気づいたのか、倖太は口を閉じた。

無言で食事を済ませて、レストランを出た。
待ってて、と倖太がフロントへ向かう。
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