異世界にて、王太子殿下にプロポーズされました。



不思議な、感じがした。


ティオンの隣は、お父さんと同じ。 暖かくて優しい……どこか安心出来る。


彼と午睡をするようになったら、夜も安眠出来る様になった。


ティオンがいない時は、あの猫ちゃんがやって来た。同じくらい眠れるから、ちょっとだけ寂しくても我慢。


ティオンは国王の代理を務める王太子なんだから、わがままは言っちゃいけないよね。


同時に、周囲のあたしを見る目が確実に変わった。


今まではどこか突き放されてきたけど。扱いが丁重になって、護衛や侍女が増えてる。


スケジュール管理もなされ、朝から晩までびっしり予定が組まれてる。


新年祭で王太子であるティオンの添い役の姫をするための、各種勉強。それからいざという時の為の教育って。いざという時って何よ!?


それに、20人も侍女を付けられても……ね。


護衛だって常に5人はいるし。監視されてるみたいで、息が詰まりそうだってば!


そんな毎日が続いて辟易したけど、庭園に近い畑でいる時は自由。


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