僕の、うさぎさん。
でも、本当にこの子犬を拾ってくれる人は見つかるのだろうか?
終わりが見えない……
俺の家で飼ってあげたいけど、美桜がいるし……
最悪の場合…………
いや、ダメだ。神崎真白!
そんなことは考えちゃダメだ。
きっと見つかるはずだ。
そう、きっと。
俺たちは商店街に来た。
昼間のような賑わいはないが、そこそこ人はいる。
「だっ誰か!子犬を預かってくれるかた、いらっしゃいませんか?」
さのひなこは声を振り絞って叫んでいる。
俺も負けじと、叫んだ。
「すみません!お願いします!誰かいませんか?」