虹の架かる橋
「あのね…私、このままマサとの事ハッキリしないの嫌なの。今、こうして逢ってる全ての時間に、私はマサをどんどん好きになっていくのね。」


「うん…。」


「だから、このままNZにマサが帰ってしまったら、私はどうしていいか解らなくなっちゃうよ…。」


「だからね、遠距離恋愛でもいい。カタチがほしい。」


「…。」
マサは無言だった。


「もし、それで駄目になってしまったら、ソレはしょうがないと思うから。」



「…。」


「遊びだったら、もっと好きになる前にフッてほしい。」


「…。」


マサは何も言わないで、真剣に私を見て話を聞いている。


真っ直ぐな綺麗な目で…。


「ねぇ、マサ、私が言ってる気持ち解ってくれるよね?」


「うん…。」


マサはしばらく考えて、私に言った…。


「付き合うって、言葉が欲しいの?」
マサが、言った。


言葉が、なんだか深い意味をもっているように思えて、すぐには答えられなかった。


だけど、言葉が欲しい…。



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