虹の架かる橋

｢私は今、かなりマサを困らせてるよね？｣


｢ごめんね。マサの優しさが私には大きすぎて、聞き分けの悪い子みたいで…。｣


｢じゃあケイ、約束してくれる？｣


マサは、仕方なく…。って感じで溜め息まじりで言った。


｢何の約束？｣


｢あのね、絶対に我慢しないって…。近くに俺以外で自分が幸せになれそうな人が現れたら、その人の事を真剣に考えるって…。｣


そんな事を言われたって、マサ以外の男なんて考えられないよ。


って思ったけど、言葉にはしなかった。


｢約束するよ。｣
そう言って、私はマサに抱きついた。


マサもそれから抱き締めてくれた。


嬉しかった…。


そして抱き締めてくれている間に、小声で「バカだね…。」って言われた。


その瞬間、私は初恋をした気分だった。


今までの恋愛は恋愛ではない気がして…。


｢ヨロシクね。ケイ。｣


｢うん。｣


そう言ってお互い見つめてｷｽをした。






これからが始まりなんだね、マサ…。