虹の架かる橋
「ドア、開けるわよ。」
お母さんだった。


「うん?何?」


「テレビで今、電車が止まってるって…。」


「え?」


「雪のせいで、今ほとんどの電車が運転を見合わせてるって、言ってたわよ。」


え……。


私は外を見た。
本当に凄い雪だった。


都会で見る雪ではないくらいの大粒で、凄い勢いで降ってる。


「ケイちゃん、今日はもう帰れないから、泊っていきなさい。」


「あんたはリビングで寝なさいね。」
そう言って、マサのお母さんは部屋を出て行った。


私はマサを見た。


マサも私を見た。


私は笑いながら「天使の仕業かもね?」って言った。


マサもそれを聞いて「多分ね……。」って笑った。





それから私とマサは無言のままベットに入り、お互いを確かめるように何度も何度もキスをして、無我夢中に相手を愛した。








明日、マサは行ってしまう……。



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