虹の架かる橋
明け方、まだ明るくなる前に目が覚めた。


隣にはマサは居なかった。


おそらくリビングに行ったのだろう。


だけど、マサの香りと感覚がまだ残ってる。


そして、私の胸の上にはネックレスが小さく存在をアピールしていた。


それを手で握り締めて、私は泣いた。


声も出さずにひっそりと……。


そして、天使なんていない、って思ったんだ。


だって、キューピットだったら好き同士の2人を引き離すはずが無いじゃん。






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