虹の架かる橋
マサ、本当にごめん…。私は心の中でそう何度も繰り返した。


今回は泣く元気すら無いみたいだ。


私は呆然とマサの消えゆく姿を見つめていた。


そして帰りの車の中は、ミーとはあまり会話が無かった。


私はマサの最後に言った言葉が頭の中から離れずに、ただただハンドルだけを握っていた。


マサを傷つけてしまった、と後悔が押し寄せている私の気持ちとは別に、この時、ミーが心の中で思っている感情はまったく別のだったんだね…。




そんなミーの感情を知ったのは、マサが日本を離れて5日後の事だった。



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