月の恋
「どおー?美味しかったでしょ?」
柚に楽しげに聞かれ、笑顔で頷く。
「柚が誘ってくれたのが
今日で良かったよ〜」
「えー?なんで?」
「明日だと、神崎先生に呼ばれてて行けなかったからさあ…。」
本当に面倒だなあ。
「まじで?
やっぱ神崎は月子のこと気に入ってるよね〜
みんな言ってるよー」
「え"?なんで?
雑用頼まれるだけだよ。」
信じられない、という風なわたしに柚はニヤリと笑った。
「神崎は生徒に雑用頼んだりしないもん。」
「それ、私のこと嫌いだから雑用押し付けるんじゃないの?」
笑ながら言うと、柚は尚も抗議してきたけれど、聞かないことにした。
「じゃあ、また明日ねーっ」
「じゃあねー」
しばらく話しながら駅まで歩いた私たちは
別々の電車に乗るためにわかれた。
久々に柚と遊んで楽しかったし、ミキさんもステキな人だったし。
すごく良い日だったなあー。
明日の面倒事なんてすっかり忘れて、
私は家路を急いだ。