This is us -2
Side Satori
門倉さんに相談して良かった。
やっぱり大人だなぁ…
悩んでいた気持ちが、ぱっと自分の中でかたまった。
早速、佐々木くんに電話をかける。
「もしもし」
「もしもし、佐々木くん。昨日はごめんね」
すぐに電話に出てくれた佐々木くんの声は、少しだけ暗かったけれど。
「ううん、小田切さんの気持ち考えていないで蓮ちゃんの事言って悪かったよ」
「そんなことないよ。あたしね、クラス会行く事に決めた」
「本当に?!」
途端に佐々木くんは大きな声をあげるから、思わず電話を耳から遠ざけた。
「うん」
「良かったあー!もうどうしようかと…あ、いやうん!分かった!じゃあ、当日は優花ちゃんと一緒に来てよ」
「うん、優花にも連絡しておくね」
ちゃんと、伝える。
やりきれなかった想いを無理矢理押し殺そうとしてきたけれど。
私は何年経っても結城くんが好きなまま、自分に嘘をついてきた。
強がるのはやめよう。素直になって、ちゃんと自分にけじめをつけよう。
じゃなきゃ、何も始まらない…
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