続・新撰組と妖狐ちゃん!


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


夢の中、あたしは一人、
真っ白な空間にいた。


別に何かあるわけじゃないけど、
その空間は何故かとても居心地がいい。


だから、心地良さに身を委ねて
ふわふわと彷徨っていると、


「…?」


突然、不穏な雲が辺りを覆い始めた。


灰色がかったその雲は、
やがて黒に変わり、
そして、何もかも飲み込んでしまいそうな漆黒の闇へと変わった。


怖くて怖くて、
一人、あたしは行くあても無く
その闇から逃げた。


そして、その闇はどんどん広がって
ついにあたしの周りを囲んでしまった。


ーーーー誰か助けて!


そう叫ぼうとしても声が出ない。


もう逃げられないぞ、と言わんばかりに、闇はじわじわとあたしに迫ってきた。


訳の分からない恐怖に
涙が零れる。


「やめろっ…!!!」


やっと出た叫び声も虚しく、
そう叫んだ瞬間、
あたしは一瞬で闇に覆われてしまった。


「…っ!!!!」


身体が押しつぶされるような、
そんな感覚があたしを襲った。


それと同時に、
火で焼かれるような熱さを感じた。


胸が苦しくて、息が出来なくて、
身体中が痛くて。


意識が朦朧とする中、
最後の力を振りしぼった声は、


「誰…か…っ、助け…」


闇の中へ消えていった。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「っ!?」


目を開けると、そこは見慣れた部屋。


「っ…はぁっ…はぁ…」


あまりにもリアルな感覚の夢に、
開いた目からは涙が零れた。


何つー夢だよ…全く…。


荒くなっている息を整えながら、
あたしは額に手を当て、目を閉じた。


思い出そうとしてる訳じゃないのに
先ほどの夢が鮮明に蘇る。


「…くっ…」


ついでに押しつぶされそうな感覚も、焼けるような感覚も蘇る。


何なんだよ、あたしを寝かせない気か。


はぁ…と溜息をつく。


…。


…いや、ちょっと待て。




「…。」




なんか感覚がリアルすぎないか←




何か押しつぶされ…
…つーか、めっちゃ暑いし!!!




あたしはふと自分のお腹の辺りに目をむけた。




「…。」




そこには誰かの腕が乗っていて←


「…!」


一気に寝るまでの記憶が蘇って、
恐る恐る隣を見ると、


「…。」


あたしを抱き枕状態にして寝ている土方が。







「テメェかああああああ!!!!!」





隣で呑気に寝ている土方の腹に
渾身のグーパンチをかました。
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