†あたしだけが知ってる† ~どうしようもないくらい好き~
  「お前がどうしても行かないと
  言うのなら私にも考えがある。」


  「何を―――――――――?」


  「お前をあの学校から退学させる。」


  
  !!卑怯なことを・・・・・!
  

  嫌。あの学校を辞めるのは嫌。
  

  あの学校には翔太がいる。
  一ノ瀬がいる。里奈がいる。
  茜との思い出がある。


  何もかもどうでもよくなった
  あたしにもう一度希望をくれた人。


  もう二度と大切な人達と離れる
  なんてそんなのは嫌だ。


  「分かり・・ました。
  25日の食事会に行きます。」


  あたしが返事をすると、


  「そうか。その日の朝迎えに行くから
  準備をして待っていなさい。」


  自分の言いたいことだけ言って
  さっさと帰っていった。


  それはまるで、
  『お前など利用するだけのモノだ』
  と言われているようで。


  会社のため自分のため。
  あたしを商売道具にしないでよ・・・・!


  あたしはモノじゃないんだよ?
  あたしにも大切なものはあるんだよ?


  あなたはあたしのこと愛してくれた
  ことあるんですか?


  そう思う反面必要とされたいと思う
  自分がいると言ったら笑われる?

  
  『お前なんかいらない』
  そう言われたくなくて。


  
    

  
  

  

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