双子ラヴァーズ☆

「もう、暗くなってきたし、送る」

「え?いいよ、シュリの家反対じゃん」

「…バーカ、送らせろよ。
もちょっと一緒にいたいんだよ。
気付けよ、鈍感」

「………」

二人の時にそんなことを言われたことなくって。
てか、いつも双子でいるから。

単体での相手の仕方がわからない。


いつも冗談めいてしか、好きとか聞いてないから。
まじで私のこと、好きなんだって。

妙に再確認しちゃって。


変に意識しちゃうじゃん。

シュリの顔が心なしか、ほんのり赤いような気がしてそれもまた意識しちゃう要素で。



「……」

「……」


並んで歩く道がいつもより静かに感じて。
何か話さないとって思うんだけど。

何も浮かばない。

私の頭の中、単細胞すぎる!
ボキャブラリーなさすぎる!

考えて、苦悩してる私の横を涼しい顔して歩いてるシュリ。
そう思ったら、憎たらしく見えてきたぞ。
< 22 / 141 >

この作品をシェア

pagetop