双子ラヴァーズ☆
「もう、暗くなってきたし、送る」
「え?いいよ、シュリの家反対じゃん」
「…バーカ、送らせろよ。
もちょっと一緒にいたいんだよ。
気付けよ、鈍感」
「………」
二人の時にそんなことを言われたことなくって。
てか、いつも双子でいるから。
単体での相手の仕方がわからない。
いつも冗談めいてしか、好きとか聞いてないから。
まじで私のこと、好きなんだって。
妙に再確認しちゃって。
変に意識しちゃうじゃん。
シュリの顔が心なしか、ほんのり赤いような気がしてそれもまた意識しちゃう要素で。
「……」
「……」
並んで歩く道がいつもより静かに感じて。
何か話さないとって思うんだけど。
何も浮かばない。
私の頭の中、単細胞すぎる!
ボキャブラリーなさすぎる!
考えて、苦悩してる私の横を涼しい顔して歩いてるシュリ。
そう思ったら、憎たらしく見えてきたぞ。