双子ラヴァーズ☆



「いや、トモコ。大丈夫だよ。ありがとう」

「よくない。殴った事だけは絶対にシュリが悪い。その前に何があったのか、それはわかんないけど。
そこだけ謝ってそれ以外については話し合えばいいじゃん」

「……」


そう言われてはユウリも言い返せないらしく、口を閉ざした。
私はハラハラしながら皆の顔を見るしか出来なかった。


「……ユウリ、殴って悪かった」

「シュリ…」

「でも、謝るのはそこまでだから」

「……うん、俺もごめん」

「んじゃ、俺先に帰るわ」

「え。一緒に帰らないの?」


唐突にそう言い出したシュリに私は目を真ん丸にして訊き返す。
それにシュリは眉を八の字にすると、ふっと笑った。
< 71 / 141 >

この作品をシェア

pagetop