私のお人形
私は車のロックをはずした。

ここにいたらやられる。

とにかく今は逃げないと。

ただ、それだけを考えていた。



後部ドアを開けて、ママが行った方向を目指して必死に走る。



「ママー!!」


相変わらず、車通りのない国道。

そこに併設された歩道にも誰一人といない。
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