ハート交換
ハアハア



待って待って!
もう少しもう少しだから



あの角を曲がると姿鏡が見えてくる。



息を弾ませ、角を右に曲がると見えてきたのは・・・



あの恐ろしい姿鏡を合わせ鏡にして、その中央に紫の服を着て立っている晃の姿だった




全身が雨にうたれたように濡れている



晃は、穏やかな表情でこちらを見ていた。




「晃くん晃くん」




晃の背後の鏡から、あの白い手が見える



白い手は、ゆっくりと確実に心臓めがけて伸びている。



「ヤメテ―――!!」


『行くな―――!!』


心に強い衝撃が襲う



恐いコワイ



でも行かなかったら君は・・・




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