【BL】生まれ変わって会いましょう。
第二夜

帰りのHR終了後、俺は寮へと直行。

正直、午後の授業は上の空だった。


龍さんが色々説明してくれたけど……
あれで納得しろって方が無理な話。
俺の残念すぎる頭じゃ理解の範疇を越えていた。


昔、妖怪を倒せるお姫様がいて……
俺はそのお姫様の生まれ変わりで……
だから妖怪が見えちゃって……
んでもって、みんなはお姫様の式神で……
けど、今は人間として生まれ変わってて……
そうしたのは前世の俺で………。


「………だめ。容量オーバー。」


深ーい溜め息をつきながら、部屋のドアを開ける。


「………開けるときはノックしろと言っただろう?」


出迎えてくれたのは、ベッドに腰掛け読書中の要樹だった。


「あ、ごめん。教室にいないと思ったら、帰ってたんだな。」


要樹は俺の発言には興味ないようで、視線は本に向いたまま。


少しでも近付けたかもってのは勘違いだったみたいだなぁ……。残念。


荷物をベッドの脇に置き、そのままベッドにダイブした。

柔らかなマットに体が沈んでいく。


< 32 / 39 >

この作品をシェア

pagetop