【BL】生まれ変わって会いましょう。
あー、だめだ。
晩ご飯まだだけど、もう寝ちゃおうかな。
ベッドに沈み込んでいく身体は、思ってた以上に疲労を感じていたようだ。
「……寝るなよ。晩飯、あと一時間もすれば食える。」
「んー………そういや俺、寮の食堂の場所知らないや。要樹、一緒に行ってくれない?」
「………どうせアイツらが迎えに来る。」
要樹の言うアイツらって多分、朱鷺達の事だ。
「でも俺、要樹と一緒に食いたいんだけど。」
起き上がって要樹の方を見る。
要樹は俺を一瞥すると、小さな溜め息をついた。
それからどこか呆れたように、
「……変なやつ。」
と呟きながら笑った。
あ、まただ……。
要樹が笑うと凄く懐かしい感じがするんだ。
ドキドキして、温かくて、ずっと………
ずっと昔から俺は、こんな気持ちを知っていた気がする。
「………?おい、大丈夫か?」
ぼーっと要樹の顔を見つめてしまっていた俺に、シワを寄せていた。
「あー、ごめん。大丈夫。」
あははは、と笑って誤魔化せば要樹はまた読書を始めた。
……懐かしいと感じるのは、昔の記憶なのかな?
でも何も覚えてないしなぁ。
「……なぁ、要樹」
「……何だ?」
「要樹は、その、朱鷺達みたいに俺に会いたかった?」