恋愛学園






私の問にさも当たり前のように答える桃也。
まぁ……わかってたよ、頭でね。
なんで、こんな状態になっているんだろ……。



「ここは……?」



ベッドだけがど真ん中に置いてあって仕切りとして置いてある白い板。
見たこともない場所。




「学園の保健室って設定らしいよ。だから、保健室かな?」




設定って言ってるし……。
まぁ、前に青に連行された保健室とは違うしね……。







「大丈夫、授業だから。芹那は、俺に身を任せてくれればいいよ」






「……え、う……うん?」




なんか、語弊が生まれそうな言葉だな……。
身を任せるって何するつもりなのここで?




「……芹那」




私が返事をすると桃也の声が聞こえてきた。
キョロキョロと動かしていた目を目の前の何故か真剣な顔をしている桃也に向ける。




「……え……、と、桃也……?」




私の顔の隣に手をついて私の体を挟むように桃也の両膝がベッドの上に置かれる。
その度に、ベッドのスプリングがその度に悲鳴を上げるように軋む音を発する。






そして、私を見下ろすように見る桃也。
これって、私……桃也に馬乗りされてんの?






「やっと、お前の全てを俺の物に出来る。ねぇ、俺がどれほど我慢してたか……わかってる?」




思考が停止している私を無視してそう言うと顔を近付けてくる桃也。
視界の端に映っていた先生が桃也の顔が近付くに連れて見えなくなっていく。





「……ね、ねぇ……桃……っ!?」









< 139 / 200 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop