恋愛学園
【憂side】
ど、どうしよう……桃ちゃんのほっぺにミートボールのソース付けちゃったよ……。
恥ずかしいからって目を逸らしたからだ……。
指で拭っちゃダメって八王子会長が言ってるし……。
杜川くんみたいにって……な、舐めろって事だよね……。
桃ちゃんのほっぺ私が舐めるなんて……!!!!
無理だよぉ……。
「……落ち着いて、憂。大丈夫だから。フリをすればいいんだよ」
耳にかかる桃ちゃんの息。
それだけで顔は赤くなって胸が大きな音を立てて動く。
そして、いつも困ってる私を助けてくれる桃ちゃんの声。
「……フ、フリ……?」
「そう。青がやったようにしたをしてそれで俺の頬に近づいてくれればいいよ」
杜川くんのもフリだったのかな……。
桃ちゃんの彼女なのに杜川くんと一緒でいいのかな……?
でも、桃ちゃんから逃げてた私が彼女名乗っていいのかな……?
桃ちゃんは、いつもと同じ優しい目で優しい手で私に接してくれる……けど、怒ってるのかもしれない。
「……憂?」
「……も、桃ちゃん……ジッとしてて……?」
「……え?」
私の言葉の意味がわからないという顔をする桃ちゃん。
桃ちゃん……ごめんなさい。
心の中で謝っておいて唇を桃ちゃんのほっぺに寄せて桃ちゃんのほっぺについたミートボールのソースを舐める。
「……っ」
【憂sideエンド】