恋愛学園



「教室は……なんて言わなくていいよね。一つしかないし」



「うん」



スペースは下の階と変わらないのに1クラスしかないっていう変な光景。
プレートに"ラブ学級2学年Sクラス"と長々しく名前が書いてあった。


普通さ、"2-1"とかって書かれるよね……。




「芹那ちゃん、早く」



プレートを見たまま止まっている私をもう教室の入口まで行っている青が呼ぶ。
この学級に入るのすごく嫌だ。



だって……なんか教室からすごくピンクオーラ漂ってるし。



「……おい、コラ。そこの女!退けや。俺の柊花が入れんやろ」



……なんだろ、どこの方言かは知らないけど男の声聞こえるけど私に言ってんのかな?
こんなに、幅広くてどこも歩ける廊下で文句言う奴なんかいないよね……?



後ろを振り返るとすごくでかくて金髪の目つきの悪い奴が案の定、私を睨んでいた。



「……あぁ、すみませんね……?」




そう言って少し避けると私と同じぐらいの身長の子が金髪デカ男の隣で肩を抱かれながらアンパンを食べていた。



……か、カップル?




可愛い子だな。
黒髪のロングでモデル体型の女の子だった。




「……あ?なに、俺の柊花にガン飛ばしてるんや。いい度胸やないか」



なんか、この人絶対方言合ってないよ。
エセ方言ってやつ?



「……見てただ……青?」



肩に何か乗ったと思ったら青の腕だった。まだ、教室入ってなかったんだ。




「……豹、俺のパートナーになんか用?」




「…………うえっ!?この女、青のパートナーやったのか!」




「そうだけど?」




金髪デカ男と青が並ぶとすごくでかいんですけど……二人とも。
それに、顔整いすぎでしょ……どっちも。





「……あれ、豹と柊花と青?」




エレベーターの方を見ると爽やかな笑みを浮かべた男が現れた。
また、青の友達かな?


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