恋愛学園
「……大丈夫、芹那ちゃんもすぐ慣れるよ」
うん、慣れたくないよ……こんなの。
「……え……ちょっ!!」
なるべく青に触れないように座っていたのに隣から長い腕が伸びてきて大きな手が私の頭を掴み引き寄せられる。
「だから気楽に、ね?」
「……青、離してっ!」
何が、気楽にね?よっ!
疑問系にして聞いてくんな、バカ。
気楽にできるわけがない。
「……大丈夫、芹那ちゃんの嫌がることしないから」
そう言って口角を上げて妖艶に微笑む青。
いや、もうすでにされてるんで……信用性ないよ。
「……杜川くんが……笑った!」
「いやー、かっこいい……」
「私、あそこ行きたいよ……」
そう、青が笑っただけで周りで他の男子とイチャイチャしていた女子の視線が一気にこっちに集まる。
そんなに、笑うだけで注目集める青って……何?
それより、女子の視線が痛い……。
「……あっ、先生来た」
女子の痛い視線を浴びながら必死に青の腕から逃れようとしている時に隣でボソッと青が呟いて扉に目を向ける。