Angelic Heart 【教師×生徒の恋バナ第二弾】
「ねぇ、和さん。

妹さん…あの調子だと、しばらく来ないんじゃない?」



「そうでしょうね。」



「頼みごとするとき、どうするのよ?」



欲しいものがあっても、入院患者が頻繁に外出できるわけないもの。



「考えて、いませんでした…。」



「じゃあ、私に言って。

できることは何でもするよ。」



「アンジェが…ですか?」



「だって、彼女だもん。」



左手を掲げ、貰ったばかりの指輪をかざす。



「それに、最期まで看取んなきゃ…だし。」



考えないようにしたくても、病院にいるとそうもいかない。



涙が、溢れてくる。



ダメだよ、ガマンしなきゃ…。



「この2日間、アンジェのことを考えれば、本当はするべきでないことばかりだったのかもしれません。

結局は、あなたを泣かせてしまう…。」



坂下に、後悔させちゃ…ダメ。



坂下の指が私の頬に触れる前に、自分で涙を拭った。



「ごめんね。

私、もっと強くならなきゃ…ダメだよね。」



「無理に、強くなろうとしなくても構いません。

確かにアンジェの笑顔は大好きですが、泣き虫なアンジェも…好きです。」



坂下は、ぎゅっと私を抱きしめてくれた。



「私、和さんに愛してもらえてホントに幸せ。

だから、私とのコト…後悔して欲しくないの。」



「分かりました、もう悔やむような言葉は口にしません。」


坂下はそう言うと、私の頬にキスを落とした。










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