逆境の桜
それから屋敷にズカズカと入って行った桜はかなりの殺気を出していた為に将軍様の家来達は次々と気絶して行った。
そして一番広そうな部屋の前に立つと勢い良く襖を開けた。
スパンッ
「お主等!どうやってここまで入って来た!」
そんな家茂公の言葉を無視し、どんどんと家茂との距離が縮まると私は胸ぐらを掴んで怒鳴り散らした。
「んの糞徳川!いつまで逃げてるつもりだ?お前それでも将軍か?ざけんな。幕府は人の話も聞けねえ程腐っちまったのか?おい聞いてんのか家茂!何とか言いやがれ!その耳は飾りか?あ"?切り落としてやろうか?」
ここまでキレた桜を今までに誰が見ただろうか。将軍までもが唖然としていた。
すると流石にこのままではまずいと思ったのか土方と近藤が左右から羽交い締めにした。
「おら離せ!まだ終わってねえんだ!」