姫様参上!
私……まさか彗月の事……
「そんなわけ……ないよね。」
そう言いながら、私は階段を下りた。
健太が行く場所なんて、もう予測済みなんだよ。
私は、リビングの裏の戸を開け、靴を履いた。
そして、無駄にデカイ裏庭を走り、秘密基地に来た。
ここは、私と純と健太しか知らない場所。
健太はそこで寝ていた。
「馬鹿でしょ。人ん家の裏庭で寝てるなんて。」
風邪引いたらどうすんのよ。
私は、そばにあった健太のコートをかけてあげようとした。
すると……………
「んっ?!」
私の唇に、温かいものが触れた。
それが何か、私にはすぐ理解できた。