ORANGE SNOW
私の名前からとったのよ、と複雑そうに笑ったスノウに、セルリアにしがみついていた蓮華が不安ながらに嬉しそうに呟く。
「オレンジ…スノウ。
私の力…」
「稀に純粋な人間にも生まれもってくる子もいるみたいね。
そういう子は大抵強い意思と魔法の才能を持った子だわ。
故に父は、魔法の才能と強い意思をもった幼い貴女を狙ったのよ、リヴィアス」
「……」
俯き加減にリヴィアスは頷く。
「ここ数年で機関は大きくなりすぎた。
だから私は、早く父を連れて帰り機関を潰さなきゃならない。
私を助けてくれてありがとう。
これが私が知っている全てよ」