ORANGE SNOW

それに続いて、さくらが飛び出す。
スノウのようには行かないけど、見つからないように、なおかつはぐれないようについていく。

それを見ていたリヴィアスも続いて、足を一歩前へと踏み出した。



と。



「あ・・・ッ!?」


突然さくらが、前のめりになって、倒れこんだ。

驚いたスノウが振り向き、急いでさくらに駆け寄っていた。
幸い、周りに人はいないらしく、声を聞いて誰かがくる様子もない。

「ごめん、なんか滑ったの」

さくらがスノウに謝り、起き上がろうと足に力をいれた。
だが、再びこてん、と滑り込んで尻をついていた。

「何やってんだよ」

その様子に和み、リヴィアスは笑いながらさくらに近づいて手を伸ばす。
さくらがむっとした顔でその手を掴もうと手を伸ばした時。

スノウが、手を引き離してリヴィアスを突き飛ばした。

「な・・・?」

「逃げなさいリヴィアス!」


そう叫ばれた途端、スノウとさくらが、床から現れた大量の水に目の前で飲み込まれた。







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