ORANGE SNOW
「ちょっとセルリア?
大丈夫?」
「あ…」
電話機から聞こえてきたさくらの声にセルリアはようやく泣くのをやめ、耳に機械をあてた。
「ごめん、ちょっとてんぱってたわ」
「なんで涙声なのあんた」
「うるさいわね、それより調べてほしい事があるの」
さくらの言葉を誤魔化しながらも、少女を見つめ口を開く。
少女は踊り疲れたのか人形が一つ一つ元の場所に戻り、動かなくなっていた。
「この屋敷でやる舞踏会ってなんの舞踏会?」
「…ん、待ってね」
がさがさと資料を漁る音が響き、蓮華の「これだよ」と声が聞こえたと思うとさくらはすぐに答えた。
「名目は仮面舞踏会だけど、貴族達のオークションみたい。
奴隷とかの取引もある黒い舞踏会だよ」
まあ確かな情報ではないけれど、と付け足す。
しかしセルリアは、奴隷、という言葉に息をのみ手を握り締めた。
大丈夫?」
「あ…」
電話機から聞こえてきたさくらの声にセルリアはようやく泣くのをやめ、耳に機械をあてた。
「ごめん、ちょっとてんぱってたわ」
「なんで涙声なのあんた」
「うるさいわね、それより調べてほしい事があるの」
さくらの言葉を誤魔化しながらも、少女を見つめ口を開く。
少女は踊り疲れたのか人形が一つ一つ元の場所に戻り、動かなくなっていた。
「この屋敷でやる舞踏会ってなんの舞踏会?」
「…ん、待ってね」
がさがさと資料を漁る音が響き、蓮華の「これだよ」と声が聞こえたと思うとさくらはすぐに答えた。
「名目は仮面舞踏会だけど、貴族達のオークションみたい。
奴隷とかの取引もある黒い舞踏会だよ」
まあ確かな情報ではないけれど、と付け足す。
しかしセルリアは、奴隷、という言葉に息をのみ手を握り締めた。