隣に座っていいですか?これはまた小さな別のお話
「桜、一緒にディズニーランド行かない?ミッキーに会いに行こう」
ギュッと桜ちゃんを抱きしめながら、杏奈さんは言う。

「ミッキー?」
桜ちゃんは頬に手をやり、驚いた顔で杏奈さんを見上げた。

「そう。杏奈ちゃんは今回お仕事で急に来たから、桜にお土産買う時間なかったんだ。杏奈ちゃん、あさって帰るから、今日ディズニーランドへ行ってホテルに泊まってこよう」

「うわぁすごい」

「ディズニーランドの中のホテルに泊まってさ、朝ごはんにミッキーが来るよ。何でも好きなの買ってあげる」

「あんなちゃんすごい。みんなでいく?」
そこで桜ちゃんは私の顔を見る。

「うん。杏奈ちゃんと桜と桜のお父さんの三人で行く」
優しく桜ちゃんの髪を撫で、杏奈さんも私の顔を見る。

「いくちゃんママは?」
桜ちゃんが杏奈さんに聞くと

「おるすばんだって」
誰が連れて行くか……そんな感じで言われた。

こっちだって
誰が頼まれても行くもんか!でも……桜ちゃんと彼は行くのだろうか?

子供が大好きな夢の国。
行くだろうな。

「じゃ、さくらもおるすばんする」
桜ちゃんは大きな声で杏奈さんに言うと、杏奈さんは予想外の返事に驚いていた。

「いくちゃんママがいかないなら、さくらもおるすばんする」
笑顔を見せて、私の顔を見る。

桜ちゃん……。
嬉しくてじんわりしていると、杏奈さんは抱いていた桜ちゃんを膝から下ろし、荒々しく立ち上がり

「つまりこういう事よ」

きつい口調で
怒ったようにそう言った。
< 33 / 277 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop