隣の悪魔はご機嫌ナナメ



いけないいけないあたしったら!



後輩の前ではいい顔してなきゃ
元風紀委員長としての顔が立たないじゃない!



あれだけ自分は一生懸命がんばったのに!



はあ、ここで黒田くんとふたりでよかった。



急に呼び出されて、風紀委員会のみんなも
いると思ったんだけど、ふたりだった。



……っていうか。



「黒田くん、彼氏って、」



「僕が知らないとでも思ってるんですか?」



「え?」



黒田くんが拾ってくれたプリントから
ゆっくりと視線を黒田くんに移す。



「僕は、いつも逢沢先輩を見てますよ」



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