齧り付いて、内出血

だけど、だけど。


「そうなんですか~、じゃあ優秀なんですね!」


‘岡部さん’のきらきらした目は、私を見てる。

少しの嫌味も感じさせずに、純粋に人を褒めることができる。

なんて素敵なんだろう。

多分この人、同い年くらいだ。


「彼女、事務の子なんだ。お前より1つ上――で、こいつは頼。」

『よ、よろしくお願いします。』

「同い年なんですか!?見えない!大人っぽいですねえ!」


ふわふわと長い髪を風に靡かせながら、明るい雰囲気をまき散らす。

眩しい、きらきらしている‘岡部さん’がとても眩しい。


「ああ、頼は年の割に落ち着いてる、かもな。」

「かもじゃないですよー。」


久世がどんな顔をしてるかはわからない――いや、見れないんだ。

今見たらきっと私は傷つく。

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