苦恋症候群
「おまえは、不本意だったかもしれないけど……こういうことになった以上、俺は葉月と、今後も“ただの同期”という関係で、仲良しこよしするつもりはない」



きっぱりと言われたそのセリフに、心臓を、抉られるようだった。

車内はあたたかいはずなのに、指先が震える。

じわりと、目頭に熱がともる。



「はづ──、」

「ッやだっ、やめて……!!」



ヤマくんが次の言葉を発するより先に、あたしは悲鳴みたいな声を上げてそれをさえぎった。

驚いたような顔をするヤマくんの前で、ぼろぼろに涙をこぼす。



「さっ、先に言っとくけど……! あたしはせ、セフレとか、絶対ごめんだから!!」

「は……」

「ヤマくんと、そんなへんなふうに、なりたくないよ……っ」



あの日からずっと考えていた、1番最低な予想を、あたしは自分から口にした。


……ああ、ほんとにあたし、馬鹿なことした。

こんなことで、大切な同期を失いたくない。

これから先も、彼とは誠実に、仲良くしたいのに。
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