Chocolate Fondue
帰り道。
香神と三栗はいつの間にか、みんなの輪からはぐれて、二人で歩いていた。
「あの…さっきは、本当にすみませんでした」
また、三栗が頭を下げる。
「いえ……」
「怒って……ますよね?」
今度は、うかがうように香神の顔をのぞきこんだ。
「いいえ、怒ってませんよ」
香神は、少しぎこちなく、笑って見せた。
「自分でも、何で、あんなことしたのか、わからなくて……」
三栗が照れ隠しに頭をかきながら言った。