幼なじみと秘密の時間
和弥はかなりモテる
駅から学校まで歩いていくと、

「おっす、和弥」

「はよー晃」

後ろから、和弥の友達が来た。


「蘭ちゃん、舞ちゃん、おはよー今日も2人とも可愛いね~」

晃くんは、和弥の肩に手を回しながら
私たちの方を覗き込みながら、言ってきた。


「おはよー晃くん」

「おはよう」

私と舞も答えた。


「蘭ちゃん、彼氏と別れたらすぐ教えてよ!
後ろでたくさんのヤツがつかえてるから…」

「なんだよ、それ。蘭、シカトでいいからな?」


和弥がムスッとした顔で言った。


「何だよ、和弥。もしもって話だろ」

そう言いながら晃くんは、和弥を連れて
先に歩いて行った。


2人の後ろ姿を見ながら、黙ってた舞が
話始めた。


「和弥くんって、本当素直じゃないよねー」

「え?どーゆーこと?」

「ううーん、何でもないー」

「変な舞〜」

「和弥くん、今彼女いるの?」

「いやーおととい別れたとか言ってたような…」

「またかっ」

私は苦笑いした。

そう、和弥はモテるから毎日の様に
告られてる…。

和弥は、気に入った子だと、すぐ付き合って。
ちょっとでも何かあれば、すぐ別れる。


だから、今まで何人と付き合ったか
数え切れないけど、1ヶ月と続いた試しがない。
ってか1週間続いた人、いたっけ??


だから、私もまた~ってかんじで
何とも思わない。
で、次の日には違う子を連れてたり…。


それなのに、和弥は彼女がいても中学の頃から
毎朝必ず、窓から私の部屋にやってくる。
それで、一緒に登校。下校もだいたい一緒。




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