幼なじみと秘密の時間
でも、私と和弥の仲は公認みたいなもので
冷やかされたり、嫌な顔されることも
なかった。


本当、仲良いよねーみたいなかんじで…。


高校に入ったら、私たちの仲を知らない子は
いっぱいいるから、入学早々はうちらが
付き合ってるって噂は、一気に広まった。

でも和弥が、コクられた子に私とは付き合って
ないって言ったらしく…。
それから、和弥にコクる子が急増した。


「キャーーーーーー」

「和弥くん、来たよ。今日もカッコいい!」

「晃くんもイケメンだよねー」


和弥と晃くんの周りに、女の子たちが
寄り添っている。

それを和弥は、外面の笑顔で
女の子たちを交わして、正門をくぐっていく。


それを後ろから見た私は

「まーた作り笑いして、愛想振りまいてる」

皮肉を言うと、

「おっ?蘭もヤキモチ??」

舞が冷やかしてくる。

「そんなんじゃないよ。あの子たちは
和弥の裏の顔を知らないから、あんなに
キャーキャー言えるんだよ」

と目を逸らして呟いた。

「まぁそのうちバレるんじゃん?」

舞は、和弥の素を知ってるから
同調してきた。
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